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フロントガラスのヒビ、走行は大丈夫?放置の危険と対処法

インテリア・窓ガラス
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走行中に突然「パシッ」という音。確認してみると、フロントガラスに小さなヒビが…。このまま走行しても大丈夫だろうかと、不安に感じていませんか?

結論から言うと、フロントガラスが割れたまま走行することは非常に危険です。放置すると道路交通法における違反とみなされ、罰金の対象となる可能性があります。特に高速走行では、風圧によってヒビが一気に広がるリスクが高まります。では、修理できるヒビの許容範囲は?と疑問に思うかもしれません。

この記事では、万が一の際にすぐできる応急処置 テープを使ったヒビの広がる防止策から、専門業者による本格的な修理の判断基準まで、あなたの疑問に専門家の視点から分かりやすく解説します。

この記事で分かること
  • フロントガラスのヒビを放置する法的なリスク
  • ヒビ割れが走行に与える具体的な危険性
  • 修理と交換の判断基準となるヒビの大きさや位置
  • 被害を最小限に抑えるための応急処置と専門業者への依頼方法

フロントガラスのヒビ、走行は大丈夫?潜む危険性

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  • フロントガラスが割れたまま走行するリスク
  • 高速走行でヒビが一気に広がる可能性
  • 修理で済むヒビの許容範囲は?
  • 知らないと損する道路交通法違反の条件
  • 整備不良で科される罰金の金額

フロントガラスが割れたまま走行するリスク

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フロントガラスにヒビが入った状態で車を走行させることには、法的なリスクと安全上のリスクの双方が伴います。

まず、安全性の観点から見ると、ヒビは運転者の視界を著しく妨げる原因となります。ヒビが光を乱反射させることで対向車のライトが眩しく感じられたり、歪みによって距離感が掴みにくくなったりすることがあります。このような視界不良は、安全な運転操作を阻害し、重大な事故を引き起こす引き金になりかねません。

さらに、フロントガラスは単なる窓ではなく、車体の強度を支える重要な構造部材の一部です。ヒビが入ることでガラス本来の強度が低下し、万が一の事故の際に衝撃を吸収しきれず、乗員を危険に晒すことになります。

また、小さなヒビでも走行中の振動や温度変化で一気に広がり、最悪の場合、走行中にガラスが大きく破損する可能性も否定できません。

法的な側面では、フロントガラスのヒビは「整備不良車両の運行」として、道路交通法違反に問われる可能性があります。車検の保安基準にも抵触するため、ヒビを放置したままでは車検に合格することもできません。

ヒビの放置は事故と違反の元

フロントガラスのヒビは、視界を妨げ事故のリスクを高めるだけでなく、法律違反にも繋がります。たとえ小さなヒビでも、決して軽視せず、早急な対応を心がけましょう。

高速走行でヒビが一気に広がる可能性

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一般道での走行以上に、高速走行はフロントガラスのヒビを急激に悪化させる大きな要因となります。

その理由は、高速で走行することによって車体が受ける強い風圧にあります。フロントガラスは常にこの風圧に耐えていますが、ヒビが入っているとその部分に応力が集中し、亀裂が伸びるように広がってしまうのです。時速100kmで走行した場合の風圧は、想像以上に強力なものです。

また、路面の凹凸や段差を乗り越える際の振動も、ヒビを広げる原因となります。高速道路は比較的平坦ですが、それでも細かな振動は常に発生しており、ヒビの入ったガラスにとっては継続的なダメージとなります。

さらに見落としがちなのが、車内外の温度差です。例えば、夏場にエアコンを強く効かせたり、冬場にデフロスター(霜取り機能)でガラスを温めたりすると、ガラスは膨張または収縮します。このとき、ヒビの部分は温度変化の影響を特に受けやすく、亀裂の拡大を助長してしまうのです。

特に、サービスエリアで休憩した後に再び走り出す際など、急激な温度変化が起こりやすい場面では注意が必要です。高速道路を走行する予定がある場合は、その前に必ず修理を済ませておくことを強く推奨します。

修理で済むヒビの許容範囲は?

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フロントガラスのヒビは、すべてが交換対象となるわけではなく、状態によっては修理(リペア)で対応することが可能です。その判断基準は、主にヒビの「大きさ」と「位置」によって決まります。

一般的に、リペアが可能とされるヒビの大きさの目安は、500円硬貨で隠れる程度のサイズです。これを超える大きさのヒビや、線状に長く伸びてしまった亀裂は、リペアでは十分な強度を確保できないため、ガラス交換が必要となるケースが多いです。

もう一つの重要な基準が、ヒビの位置です。ガラスの縁(フチ)からおよそ10cm~20cm以内にあるヒビは、リペアが推奨されません。ガラスの縁に近い部分は、走行中の振動や車体のねじれによる影響を最も受けやすい箇所だからです。たとえリペアで一時的に補修しても、すぐにヒビが再発・拡大する可能性が非常に高くなります。

以下の表に、修理と交換の一般的な判断基準をまとめました。

修理(リペア)で対応可能な場合交換が必要になる場合
大きさ500円玉で隠れる程度の大きさ500円玉サイズを超える大きなキズ
位 置ガラスの端から10cm~20cm以上離れているガラスの端に近い位置にあるキズ
状 態ヒビができてから時間が経過していない長期間放置され、内部にゴミや水分が混入している

ただし、これらはあくまで一般的な目安です。最終的な判断は専門の業者が行うため、自己判断せずにまずはプロに相談することが重要です。

知らないと損する道路交通法違反の条件

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フロントガラスにヒビが入ったまま走行すると、道路交通法上の違反に問われる可能性があります。関連する法律は主に2つです。

道路交通法第62条(整備不良車両の運転の禁止)

この条文は、安全な運行を確保できない状態の車両の運転を禁じるものです。フロントガラスのヒビが「運転者の視野を妨げる」または「ガラスが飛散する恐れがある」と判断された場合、整備不良とみなされます。ヒビの大きさや位置に明確な数値基準があるわけではなく、最終的には現場の警察官や車検の検査官の判断に委ねられるのが実情です。

道路交通法第70条(安全運転の義務)

こちらは、運転者が常に安全な運転を心がける義務を定めたものです。ヒビによって視界が悪化しているにも関わらず運転を続けた場合、安全な運転に必要な注意を怠ったとして「安全運転義務違反」に問われる可能性があります。例えば、ヒビが原因で歩行者の発見が遅れ、事故を起こしてしまった場合などは、この違反が適用されることが考えられます。

違反のポイント

  • 整備不良:ヒビが視界を妨げたり、保安基準を満たしていない状態。
  • 安全運転義務違反:ヒビによる視界不良を認識しながら運転を続ける行為。

小さなヒビだからと油断せず、法律を守る意識を持つことが大切です。

整備不良で科される罰金の金額

フロントガラスのヒビが原因で「整備不良」として摘発された場合、反則金と違反点数が科されます。その金額と点数は、運転していた車両の種類によって異なります。

具体的な内容は以下の通りです。

車種反則金違反点数
大型車9,000円2点
普通車7,000円
二輪車6,000円

上記は「制動装置等の整備不良」に該当する場合の点数です。フロントガラスの破損は、この区分で扱われることが一般的です。また、もし「安全運転義務違反」が適用された場合は、反則金9,000円(普通車)、違反点数2点となります。

反則金を支払えば刑事罰は免れますが、違反点数が加算されると、免許の停止や取り消しに繋がる可能性があります。また、保険料の面でも、等級に影響が出る場合があるため注意が必要です。経済的な負担を避けるためにも、ヒビは速やかに修理することが賢明です。

>>国交省「自動車整備点検の内容」(PDF)

フロントガラスのヒビ、走行前にすべき応急処置と修理

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  • まずは応急処置!テープでの保護方法
  • ヒビの広がる防止で修理費用を抑える
  • プロに依頼すべき修理と費用の目安
  • 自分で修理するキットの落とし穴

まずは応急処置!テープでの保護方法

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フロントガラスにヒビを発見したら、それ以上悪化させないための応急処置が重要です。最も手軽で効果的な方法は、ヒビの部分をテープで保護することです。

この応急処置の目的は、主に2つあります。

  1. ヒビの内部に水分やゴミが侵入するのを防ぐこと
  2. わずかながらヒビの拡大を防ぐこと

ヒビの内部に汚れや水分が入ってしまうと、後の修理作業の際に補修液(レジン)がうまく定着せず、仕上がりが悪くなったり、修理自体が不可能になったりすることがあります。テープで覆っておくことで、内部をクリーンな状態に保つことができます。

応急処置用のテープと貼り方

理想的なのは、カー用品店などで販売されている「フロントガラスリペアシール」や「保護フィルム」を使用することです。これらは粘着力が強すぎず、剥がす際に糊が残りにくいように作られています。

もし手元にない場合は、市販のセロハンテープでも代用可能です。ガムテープやビニールテープは粘着力が強力で、剥がす際にガラスを傷めたり、糊が焼き付いたりする可能性があるため、使用は避けた方が良いでしょう。

貼る際は、ヒビ全体が完全に覆われるように、少し大きめに貼り付けます。これにより、雨水などの侵入を効果的に防ぐことができます。

応急処置はあくまで一時しのぎ

テープでの保護は、本格的な修理を行うまでの一時的な措置に過ぎません。ヒビの進行を完全に止める効果はないため、応急処置をしたら、できるだけ早く専門業者に相談してください。

ヒビの広がる防止で修理費用を抑える

「たかが応急処置」と侮ってはいけません。ヒビ発見後の迅速な広がる防止策は、最終的にかかる修理費用を大きく左右する重要なポイントです。

前述の通り、ヒビをテープで保護する最大の目的は、内部への異物混入を防ぐことにあります。ヒビの内部が汚れてしまうと、リペアの仕上がりに大きく影響します。補修液がヒビの隅々まで行き渡らず、修理後も跡が目立ってしまったり、補修箇所の強度が十分に確保できなかったりするのです。

状態が悪化してリペアが不可能と判断されると、フロントガラス全体の交換が必要になります。リペアなら15,000円~30,000円程度で済むところが、ガラス交換となると100,000円を超える高額な出費になってしまいます。

つまり、ヒビを発見した直後に適切な応急処置を行うことは、リペアで済む可能性を高め、結果的に修理費用を安く抑えることに直結するのです。

「まだ小さいから大丈夫」と放置している間に、雨が降ったり、洗車してしまったりすると、あっという間にリペアが難しい状態になってしまいます。ヒビを見つけたら、まず保護!これを徹底するだけで、数万円の出費を防げるかもしれませんよ。

また、応急処置後は、車に余計な振動を与えないように、急発進・急ブレーキを避け、段差はゆっくり通過するなど、運転にも一層の注意を払いましょう。

プロに依頼すべき修理と費用の相場

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フロントガラスの修理は、安全に直結する重要な作業のため、プロの業者に依頼するのが最も確実です。依頼先としては、主に「ディーラー」「自動車ガラス専門店」「カー用品店」などが挙げられます。

それぞれの特徴と、修理・交換にかかる費用の相場を見ていきましょう。

依頼先特徴リペア費用相場交換費用相場
ディーラー純正品を使用するため安心感が高い。ただし、作業は外注の場合が多く、費用は割高になる傾向がある。20,000円~40,000円100,000円~
自動車ガラス専門店専門的な知識と技術があり、高品質な施工が期待できる。純正品から安価な輸入品・社外品まで選択肢が豊富。15,000円~30,000円80,000円~
カー用品店店舗数が多く、気軽に相談しやすい。ただし、店舗によって技術力に差がある場合や、対応できない車種があることも。15,000円~30,000円80,000円~

リペアの場合、費用相場は15,000円~30,000円程度です。一方、ガラス交換になると、使用するガラスの種類(純正品、国産社外品、輸入品など)や車種によって大きく変動しますが、安くても80,000円以上、高機能ガラスや高級車の場合は150,000円以上になることも珍しくありません。

費用と品質のバランスなら「自動車ガラス専門店」

ディーラーの安心感も魅力ですが、コストパフォーマンスを重視するなら自動車ガラス専門店がおすすめです。専門業者ならではの高い技術力で、純正品以外のガラスも選択できるため、予算に応じた柔軟な対応が期待できます。

自分で修理するキットの落とし穴

カー用品店やインターネット通販では、1,000円~3,000円程度でフロントガラスのリペアキットが販売されています。費用を抑えたいと、ご自身での修理を考える方もいるかもしれません。

しかし、安易なセルフリペアには大きなリスクが伴うため、基本的には推奨できません。

最大の理由は、素人作業では失敗する可能性が非常に高いことです。リペア作業は、ヒビ内部の微細なゴミや空気を完全に取り除き、補修液を真空・加圧しながら隅々まで浸透させるという、非常に繊細な技術を要します。

よくある失敗例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 内部の空気が抜けきらず、修理跡が白く濁ってしまう。
  • 補修液を注入する際の加圧が強すぎて、ヒビを逆に広げてしまう。
  • 補修液が硬化する前に保護フィルムがずれてしまい、表面がデコボコになる。

一度セルフリペアに失敗してしまうと、その上からプロが再修理することは極めて困難です。補修液が中途半端に硬化してしまったヒビは、修正がききません。その結果、リペアで済むはずだった小さなヒビが、結局は高額なガラス交換をしなければならない事態に陥ってしまうのです。

「安物買いの銭失い」になる可能性大

数千円のキットで節約しようとした結果、十数万円の出費に繋がるのがセルフリペアの最も怖い点です。安全に関わる重要な部分だからこそ、最初からプロに任せるのが、最も確実で結果的に安価な方法と言えるでしょう。

まとめ:フロントガラスのヒビ、走行は大丈夫ではない

フロントガラスのヒビを発見した際の疑問について解説してきましたが、最終的な結論として「走行は大丈夫ではない」ということをご理解いただけたかと思います。最後に、この記事の要点をリストでまとめます。

まとめ
  • フロントガラスのヒビを放置しての走行は危険
  • ヒビは運転視界を妨げ事故のリスクを高める
  • 割れたままの走行は道路交通法違反になる可能性がある
  • 整備不良で摘発されると反則金と違反点数が科される
  • 特に高速走行では風圧や振動でヒビが広がりやすい
  • 夏場や冬場のエアコン使用による温度変化もヒビを広げる要因
  • 修理か交換かの判断基準はヒビの大きさと位置で決まる
  • 500円玉サイズ以下がリペア可能な目安
  • ガラスの端に近いヒビは修理が難しい
  • ヒビを発見したらまず応急処置用のテープで保護する
  • 応急処置は内部へのゴミや水分の侵入を防ぐのが目的
  • 迅速な応急処置が後の修理費用を抑えることに繋がる
  • 修理はディーラー、自動車ガラス専門店、カー用品店に依頼可能
  • 費用と品質のバランスが良いのは自動車ガラス専門店
  • 安易なセルフリペアは失敗リスクが高く推奨されない

たとえ小さなヒビでも、放置すれば必ず悪化します。安全で快適なカーライフのためにも、フロントガラスのヒビは発見次第、速やかに専門家へ相談しましょう。

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